介護ベッド回りの動作介助の実習
日 時:6月2日(日)午後1時~3時
場 所:堺市総合福祉会館 第1会議室
講 師:シャローム株式会社 訪問看護ステーション
理学療法士 青山直嗣先生、片岡勇樹先生
作業療法士 片岡新先生
協 力:株式会社アルゴ・アシスター(介護用具販売・レンタル)
開催の趣旨
会員の患者さんの中で、その方のご家族が急に介護を要する状態になったけれども、介護・介助の知識が全くないためにどうしていいかわからないと困っている方がいらっしゃるので、介護ベッド回りでの動作介助について研修会を開いてほしい、という提案でした。ただ、よく考えるとこのようなケースは稀なことではなく、だれでも周りの方々の中でよく聞くことでもありますし、鍼灸師として障害の方や脳血管障害の後遺症のある方などに治療することもよくあることであり、介助法の基礎知識があるか無いかで患者さんへの接し方が自ずと変わってきます。理学療法の立場からの正しい介助法を学ぶのは鍼灸師にとっても大変有意義なことと思われます。
研修内容
あらかじめFAXで頂いた資料が予想以上に重みのあるものであり、参加される一般の方にとっては理解するのに少々困難を伴うかと危惧しておりましたが、講師の方々の話される言葉づかいに対する気づかいもさることながら、参加された方々が少しでも納得しやすいようにという気配り表現に終始された姿勢には感心いたしました。2時間という流れがこんなに速いということを感じたのは、何年ぶりでしょうか。人の動作に対する正しい、合理的なとらえ方を理学療法の立場ですっきりと説明し、ベッド・車椅子を使っての実演で参加者に確認してもらう、という方法での2時間は資料を全部こなすには少々短かったようでした。
反省点
参加者の中には実際にご家族の介護を要する状況になられた方がおられ、しかも医学的な知識が全く無い方もいらっしゃいましたので、介助のポイントをもっとしぼって参加者自ら実技練習をする時間を重点にした内容にして頂くべきだったと反省しています。介助法の奥深さに気付かなかったまま研修準備を行い、講師との交渉や用具などの段取りにのみ気を使ったことが原因であると思います。このことは又、会員諸氏への研修会案内にも反映したようで、理学療法の合理的な考え方は鍼灸師にとっても重要であることを伝えた内容にすることで、会員諸氏の参加を促せたのではないかと感じています。5月の総会でのご質問に、研修会への会員参加が少ないのは何故か?という問いかけがありました直後の研修会で、会員参加がかなり少なかったことは十分反省するべき課題として、今後開催されるいろいろな分野での研修会に、今回の反省が活かされることを期待して報告といたします。
堺市鍼灸師会 八木 清和