尾崎朋文先生のてんこもりシリーズ第 2 弾!!️
「解剖学的に見た膝関節痛の鍼治療」
平成 29 年 9 月 3 日堺産業振興センターにて
第 1 弾の「肩こり、腰痛」に続き、尾崎先生の人気シリーズになった今回のテーマは「膝痛」。
学生の時にあれだけ真剣に勉強したはずの解剖学が、講義の度、非常に新鮮に感じるから驚きです。普段経穴や反応点を当たり前のように取穴していますが、その穴の下の筋、神経、血管などの存在をしっかり把握しておくことはやはり重要ですね。
また、鍼灸の適応不適応を判断する為に、正確に病態を把握することは治療の大前提です。その為に理学的検査は必要不可欠です。さらに、適応の場合は解剖学を念頭においた上での丹念な触診が必要です。
そして、知っておくべきことは有害事象…。自分は安全に配慮しているから関係ない、ではなく、実際起きた事象から学ぶ事は沢山あると思います。こういった事例を紹介していただけるのも、尾崎先生の講義ならでは、ではないでしょうか。
今回の講義の中で、膝の有害事象として、感染症や感染炎の事例を挙げていただきました。また、トラブルの 1 例として、ある程度コミュニケーションを取れていた患者にも関わらず、ある日の膝の施術後に患部の疼痛・腫脹が倍増したとして訴えがあり、和解に 5 年もかかった事例を紹介いただきました。鍼灸の有害事象の存在は、案外鍼灸師は知らなくて、医師や世間の人の方が詳しかったりします。滅多に起こることではありませんが、それでも鍼を体内に刺入する以上、起こりうることの事象を把握し、いつでも緊張感を忘れてはいけないと思います。
さて、次回は早くも第 3 弾「内科疾患」を予定していただいてるようで、大変楽しみです。初学者の方は勿論、ベテランの先生も必ず何か学べる場になると思いますので、多くの方のご参加をお待ちしています。
参加者 31 名(堺会員 11 名、一般 17 名、ぷらまいさん1 名、学生 2 名)
<報告 上田里美>